近年の天気予報では、気温や湿度、紫外線以外にも花粉やPM2.5の飛散量も知らせてくれるようになりました。 花粉についてはよく分かっていても、PM2.5については、「どのような健康被害の可能性があるのか?」「外出を控えるほど注意しなければならない濃度はどれぐらいなのか?」などが分かっていない方が多いのではないでしょうか。
そもそもPM2.5とは?
発生する原因は様々で、主に物を燃やした時に発生したり物質が大気中で化学反応を起こすことで生成されたりします。焼却炉など煙が発生する施設や鉱物を扱った時の粉じんを発生する施設、さらには自動車や船舶、航空機など身近な乗り物が原因で発生することもあります。
PMは粒子状物質の英訳Particulate Matterの頭文字をとった言葉で、大きさが2.5マイクロメートル以下の粒子がPM2.5と呼ばれています。 海岸にある細かな砂粒の大きさが、だいたい90マイクロメートルといわれていますので、比べてみると非常に小さな粒子なのがよく分かると思います。
PM2.5がもたらす健康被害
粒子の大きさが非常に小さなPM2.5は、吸い込んでしまうと肺の奥深くまで到達してしまいます。 そのため、気管支炎や喘息など呼吸器系や循環器系の疾患になるリスクが高くなるため注意喚起がされています。 特にお年寄りや小さな子どもは注意が必要となっています。 環境省は、暫定的な指針の値を1日平均値が70マイクログラムパー立方メートルとしています。健康に影響を与える可能性が高い濃度水準となっているため、70を超えた時の外出はマスクをするなどの対策が大切です。
室内でも安心出来ない
PM2.5の大きさは非常に小さいため、建物の中にも侵入しやすくなっています。 ウイルス対策や花粉症対策として空気清浄機を利用している方は少なくないと思いますが、販売年数が古い空気清浄機の場合はPM2.5にフィルターが対応していないことがあります。そのため、空気清浄機を利用しているからといって必ずしも安心出来る訳ではありません。
また、根本的な問題としてPM2.5を室内に入れないことがとても大切です。窓をしっかり閉めるだけでなく、換気口のフィルターも高性能な物に交換して、対策することをおすすめします。