私たちの体の中には膨大な数の細菌が生息していますが、空気中にも多くの細菌が浮遊しています。その中には人体に悪影響を及ぼす菌も存在します。湿気が多い時期に目にすることもあるカビも、空気中のカビ菌が繁殖して出来たものです。こちらではこのカビが人体にどのような影響を与えるのかをご紹介いたします。
カビ菌の種類について
カビ菌と言っても膨大な数のカビ菌が存在しています。このカビ菌の中には、人間にとって有益なカビ菌もいれば、悪影響を及ぼすカビ菌もいます。人体に悪影響を与えるカビ菌には白癬菌、カンジダ菌、アスペルギルス菌、アルテルナリア、クリプトコッカス、マラセチア、トリコスポロンなど、その数はとても多いです。
アレルギー反応
成熟したカビは周囲に胞子を放出し、いたるところで繁殖します。この胞子を吸い込んでしまうと、体にアレルギー反応を引き起こす場合があります。カビの胞子は花粉よりも飛散しやすいため、一度飛散すると吸い込んでしまうことも多いです。
夏型過敏性肺炎
夏になると咳が出るという方は、もしかすると夏型過敏性肺炎かもしれません。夏型過敏性肺炎の特徴として、咳と微熱が続いた後に高熱が出て、夏が過ぎれば治まります。この夏型過敏性肺炎の原因はトリコスポロンというカビ菌です。胞子を吸い込むことで体にアレルギー反応が起こり、肺炎になります。
アスペルギルス症
アスペルギルスは別名「コウジカビ」と呼ばれます。味噌、しょうゆ、酒などの発酵にも使われますが、吸い込んだカビが肺に入ると、気管支肺アスペルギルス症の原因になります。特に過去に肺の病気を発症している方や、病気などで抵抗力が落ちている方、ステロイド剤を使用している方などは、部屋の空気浄化やこまめな掃除を心がけましょう。
皮膚の異常
マラセチアというカビは肌にも繁殖することが分かっています。マラセチアは皮脂のある場所を好んで増殖するので、顔だけでなく胸や背中など体の様々な部分で繁殖するのが特徴です。マラセチアが繁殖してしまうとニキビが出来ますが、赤く腫れ上がりニキビの芯がないので、普通のニキビとは異なります。